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東日本大震災
放射性物質について
■放射線障害等(過去における事例等)
発生地 概要
福島第一原発事故  下痢
 福島の子130人に健康調査 10人の甲状腺機能に変化(要精査)
 福島県いわき市銀メダリスト長島和幸選手が9月に急性骨髄性白血病
 吉田昌郎前原発所長 食道癌の治療のため入院(2011.11.24)
 吉田昌郎前原発所長 脳出血で倒れ緊急入院(2012.7.26)
 吉田昌郎前原発所長 食道癌のため慶應義塾大学病院で死去(2013.7.9)
チェルノブイリ  事故当日 消防隊員など含め作業者約600人が急性障害で死亡
 事故3年後 IAEAによる調査では「問題なし」と発表
 事故4年以降 甲状腺癌・乳癌・骨の癌の発病が増加
 国外の報道機関の入国を許可
 事故8年後 免疫機能低下の児童増加
 事故10年後 日本での乳癌発生率が上昇(肥田舜太郎
 政府・学者の信頼失墜により非専門家の発言が信用される事例が発生
スリーマイル  発電所の周辺10マイル圏外の死亡率が調査されず
 発電所の周辺10マイルの地域におけるガンによる死者の増加数は1,2人と推定
 低汚染地域で脳腫瘍と白血病の発症率が1.3倍
 ペンシルベニアで馬や牛の繁殖率が著しく低下(当局は否定)
 発電所の周辺40km圏内で100以上の動植物の奇形が発見されていると報道
広島・長崎の原爆  初期では脱力感 吐き気 嘔吐(大量放射線被曝者)
 発熱 下痢 吐血等による全身衰弱で10日前後までに死亡(大量放射線被曝者)
 脱毛(8〜10週目)
 吐き気 嘔吐 下痢 脱力感 各種出血 白血球減少 赤血球減少
 骨髄 リンパ節 脾臓などの組織破壊による顆粒球や血小板の減少
 免疫力の低下及び出血症 敗血症 出血 口腔咽頭部病変
 内臓諸器官の機能回復 脱毛からの発毛 各種血球の増殖等の正常化(3〜4月後)
 放射能線被害による調査を行う医師にアメリカより圧力
 政府「直接被曝でなければ原爆症ではない」
 
■被曝線量
実効線量 内訳・人体への影響
mSv μSv
16000 16,00,0000  JCO臨界事故で被曝した作業員(83日後多臓器不全により死亡)
10000 10,00,0000  JCO臨界事故で被曝した作業員(211日後多臓器不全で死亡)
7000 7,00,0000  99%の人が死亡
5000 5,00,0000  50%の人が死亡(白内障・皮膚の紅斑
45000 4,50,0000  JCO臨界事故で被曝をた作業員(白血球数喪失後無菌室に骨髄移植を受け回復)
4000 4,000,000  50%の人が死亡(永久不妊)
3000 3,000,000  50%の人が死亡(脱毛)
2000 2,000,000  出血・脱毛など 5%の人が死亡
1000 1,00,0000  急性放射線障害・吐き気・嘔吐など 水晶体混濁
500 500,000  リンパ球の減少
250 250,000  白血球の減少
250 250,000  放射線業務従事者の放射線限度(福島第一原子力発電所事故特例
100 100,000  人間の健康に確率的影響が出ると証明されている放射線量の最低値
100 100,000  放射線業務従事者が法定の5年間にさらされてよい放射線限度
100 100,000  放射線業務従事者が1回の緊急作業でさらされてよい放射線限度
100 100,000  国際宇宙ステーションに約4ヶ月間の長期間滞在した場合
81 81,000  広島における爆心地から2km地点での被曝量 原爆手帳付与
50 50,000  放射線業務従事者が1年間にさらされてよい放射線限度(旧)
20 20,000  X線CTによる撮像1回分の線量(上)
20 20,000  一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線限度(2011年改定)
7 7,000  X線CTによる撮像1回分の線量(下)
5 5,000  放射線業務従事者(妊娠可能な女子)が三ヶ月間にさらされてよい放射線限度
4 4,000  胃のX線撮影1回分の線量
3 3,000  胸部X線撮影1回分の線量(上)
2.4 2,400  一年間に自然環境から人が受ける放射線の世界平均
2 2,000  広島における爆心地から12km地点での被曝量 原爆手帳付与
2 2,000  放射線業務従事者が妊娠から出産までにさらされてよい腹部表面の放射線限度
1 1,000  一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線限度(ICRP勧告)
1 1,000  放射線業務従事者が妊娠をから出産までにさらされてよい放射線限度
0.3 300  胸部X線撮影1回分の線量(下)
0.1 100  胸部X線撮影1回分の線量(下)
0.1 100  放射線業務従事者が妊娠から出産までにさらされてよい放射線限度
0.05 50  原子力発電所の事業所境界での1年間の線量
 
放射性物質
物質 崩壊 半減期 概要
 コバルト60 60C γ 5.27年  放射線療法で用いられる・ガンマ線滅菌
 ヨウ素131 131I βγ 8.0197日  致死性が高い・甲状腺に蓄積(被曝総量100%)
 セシウム134 134Cs - 2.0652年  致死性が高い・骨組織(低)筋組織(高)
 セシウム137 137Cs βγ 30.1年  致死性が高い・骨組織(低)筋組織(高)
 ストロンチウム90 90Sr β 28.79年  大部分が骨に取り込まれる 骨腫瘍白血病
 ポロニウム208 208Po α 2.898年  強力な放射線障害
 ポロニウム209 209Po α 102年  強力な放射線障害
 ポロニウム210 210Po α 138.376日  強力な放射線障害
 ラドン222 222Rn α 3.8235日  ラドン温泉(ホルミシス効果)
 ラジウム224 224Ra α 3.6319日  肺癌(WHO警告)発癌性
 ラジウム226 226Ra α 1601年  肺癌(WHO警告)発癌性
 ラジウム228 228Ra β 5.75年  肺癌(WHO警告)発癌性
 ウラン235 235U α 7億0380万0000年  広島に投下された原子爆弾で使用
 ウラン238 238U α 44億6000万年  高速増殖炉にてブランケット燃料として装荷
 ネプツニウム237 237Np αSF 214万年  核起爆装置のために使用できる
 ネプツニウム239 239Np β 2.4日  プルトニウム239の製造原料
 プルトニウム238 238Pu αSF 87.74年  原子力電池に利用
 プルトニウム239 239Pu αSF 2万4100年  放射壊変物の飛沫の吸引による発癌性IARC
 プルトニウム240 240Pu βSF 6564年  放射壊変物の飛沫の吸引による発癌性IARC
 プルトニウム241 241Pu βSF 1.44年  強い発癌性
 
■用語解説
名称 意味
 放射能  放射線を出す活性力
 放射線  電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波粒子線
 粒子線 「α線」「β線」「陽子線」「重荷電粒子線」「電子線」「中性子線」「宇宙線
 電磁放射線 「γ線」「X線
 粒子線  主にレプトンハドロン・(イオン化された)原子分子などの粒子によるビーム
 「電子線」「陽子線」「中性子線」などがある
 誘導放射能  中性子やγ線などの放射線との核反応により物質が放射化、放射能を持ったもの
 半減期  放射性物質は時間とともに崩壊し最終的には放射能を持たない安定な同位体となる。
 半減期は核種により異なり半減期が長い元素ほど少しずつ放射線を放出するため放射能濃度が低く、逆に半減期が短い元素は短期間に放射線を放出するため放射能濃度が高い。
 α線  放射線の一種
 放射性物質が出す陽子2個と中性子2個でできた粒子
 強いエネルギーを持つものの透過能力がない
 遮蔽:紙や数cmの空気層
 β線  放射線の一種
 放射性物質が出す電子の流れ
 遮蔽:通常は数mmのアルミ板や1cm程度のプラスチック板
 γ線  放射線の一種
 放射性物質が出す光と同じ電磁波X線と同じ仲間
 遮蔽:比重の重い物質(鉛・鉄・コンクリート等)
 X線  放射線の一種
  別名レントゲン線。波長のとりうる領域がガンマ線のそれと一部重なっている
 γ線のと同じ仲間
 ベクレル(Bq)  1秒間に1個の原子核が崩壊している放射性物質
 グレイ(Gy)  1kg当たり1ジュールのエネルギー吸収がある時の線量
 シーベルト(Sv)  グレイに生物的効果比をかけたもの。人体への影響を表す単位
 クーロン(C/k)  空気を1kg照射し1クーロンのイオンをつくるX線・γ線の線量
 シンチレーション検出器  電離放射線を測定する測定器
 ガイガー=ミュラー計数管  放射線量計測器
 電離箱  電離放射線の検知または測定のために使用される装置
 比例計数管  放射線量計測器
 霧箱  蒸気の凝結作用を用いて荷電粒子の飛跡を検出するための装置
 MOX燃料  混合酸化物燃料の略称、福島第一原子力発電所3号機にて使用
 二酸化プルトニウム(PuO2)と二酸化ウラン(UO2)とを混ぜて
 プルトニウム濃度を4〜9%に高めたもの。
政府
 冷温停止  定期検査などで原発の運転を止め
 密閉された原子炉の中で冷却水が沸騰していない安全な状態
 冷温停止状態(政府)  原子炉の密閉性が失われ、高濃度汚染水が大量に建屋内に残っている現状
 「冷温停止」とは全く別次元の予断を許さない状態の意
対マスコミ(事故後国民への印象を考慮し使用されている用語
 事象  事故
 高経年化  老朽化
 滞留水  汚染水
 燃料の損傷  燃料溶解
 廃スラッジ  汚染水浄化装置で発生する放射性汚泥
 バックエンド  使用済核燃料の再処理を含む核廃棄物の処理業務全般
 クリアランス  一定線量未満の核廃棄物を一般廃棄物扱いする法制度
 
■放射線および放射性物質の単位
単位 換算値
 1Sv(シーベルト
 1人体など生体への影響を表す放射線の強さの単位
 実効・等価放射線量
 =1,000mSv(ミリシーベルト)
 =1,000,000μSv(マイクロシーベルト)
 =100rem(レム)
 =100R(レントゲン)
 1Bq(ベクレル
 毎秒1個の放射線粒子を
 放射する能力を表す単位
 =27 pCi(ピコキューリ)
 1R(レントゲン
 1kgの空気に照射し、1クーロンのイオンを作るX線、
 ガンマ線の放射線量
 =1,000mSv(ミリシーベルト)
 胸部レントゲン≒0.03mR(ミリレントゲン)=30μSv
 全身レントゲン≒1mR(ミリレントゲン)=1000μSv
 1Gy(グレイ
 1kgあたり1ジュールのエネルギー吸収する
 放射線量
 =100rad(ラド)
 =100cGy(センチグレイ)
 =100Sv(シーベルト/1時間当り)
 
■基準値
基準 数値
 水道水放射線基準値(WHO・ヨウ素131 10 Bq/L 
 水道水放射線基準値(IAEA・緊急時・但しの最初の1年間までの上限) 100 Bq/L 
 水道水放射線基準値(FAO・緊急時・但しの最初の1年間までの上限) 400 Bq/L 
 水道水放射線基準値(ドイツガス水道協会) 0.5 Bq/L 
 水道水放射線基準値(アメリカ法令基準) 0.111 Bq/L 
 水道水放射線基準値(日本・改定前・ヨウ素131 10 Bq/L 
 水道水放射線基準値(日本・改定前・セシウム137 10 Bq/L 
 2011年3月17日 改正暫定基準 ヨウ素131 300 Bq/L 
 2011年3月17日 改正暫定基準 セシウム137 200 Bq/L 

 2011年3月17日 改正暫定基準 ヨウ素131(野菜類)

2000 Bq/Kg 
 2011年3月17日 改正暫定基準 ヨウ素131(水、牛乳、乳製品) 300 Bq/Kg 

 2011年3月17日 改正暫定基準 セシウム137(飲料水)

200 Bq/Kg 
 2011年3月17日 改正暫定基準 セシウム137(牛乳・乳製品) 200 Bq/Kg 

 2011年3月17日 改正暫定基準 セシウム137(野菜類)

500 Bq/Kg 
 2011年3月17日 改正暫定基準 セシウム137(穀類) 500 Bq/Kg 

 2011年3月17日 改正暫定基準 セシウム137(肉・卵・魚・その他)

500 Bq/Kg 
 
■過去に基準値を超えた食品等一覧(上限 370Bq/kg)
日時 品名 国名 数値
1989年1月11日  きのこ(クロラッパタケ)  フランス 650 Bq/kg 
1989年1月23日  乾燥ぜんまい  ソビエト連邦 655 Bq/kg 
1989年4月10日  乾燥ぜんまい  ソビエト連邦 379 Bq/kg 
1989年10月23日  きのこ(あんずたけ)  フランス 532 Bq/kg 
1990年2月28日  ハーブ茶(ダンデリオン)  スイス 1167 Bq/kg 
1990年10月3日  ハーブ茶(セイヨウノコギリ草  アルバニア 814 Bq/kg 
1991年2月14日  乾燥きのこ(ヤマドリタケ)  ユーゴスラビア 556 Bq/kg 
1991年3月13日  ミックススパイス  フランス 1028 Bq/kg 
1994年11月8日  燻製トナカイ肉  フィンランド 388 Bq/kg 
1998年1月21日  乾燥ポルチーニ(ヤマドリダケ)  イタリア 731 Bq/kg 
2001年11月8日  乾燥ポルチーニ(ヤマドリダケ)  イタリア 418 Bq/kg 
2011年3月21日  水洗いしたホウレン草(茨城県産)  日本 54100 Bq/kg 
2011年3月24日  雑草(福島県飯舘村)  日本 2650000 Bq/kg 
2011年11月22日  干し椎茸(福島県二本松市)  日本 4900 Bq/kg 
2011年11月22日  干し椎茸(福島県棚倉町)  日本 1000 Bq/kg 
 
■参照
名称 概要
 全国の放射能濃度一覧  文科省が公表している情報を元に日本全国の放射能値をグラフ化
 福島県原子力センター  福島原子力センターによる発電所周辺の環境放射線
 原子力安全保安院 緊急時情報  経済産業省による緊急情報アナウンス
 文部科学省(調査結果)  都道府県別環境放射能水準調査結果
 社団法人 日本土壌肥料学会  放射性セシウムに関する一般向けのQ&Aによる解説等
 ドイツ気象庁  放射能拡散シミュレーション
 ノルウェー気象研究所  放射能拡散シミュレーション
 全国環境放射線モニタリング  放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング
 同位体研究所  食品産地判別検査・放射能検査
 Bq・Sv 換算ツール  ベクレル・シーベルトを換算
 μSv  関東各地の環境放射能水準の可視化
 農林水産技術会議  農林水産省による発表等
 リクビダートル  サクリファイス - 犠牲者ー事故処理作業者の知られざる現実
 僕と核  原子力・放射能・原子力発電について
 原発業界御用学者リスト  福島原発事故で発言している人を中心とした学者リスト
 法律(核燃料・原発等)  昭和32年6月10日法律第606号
 
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